昨日はオリンピックが1年先に延期されました。今朝は芸能人のコロナ陽性が報じられ、先ほどテレビでは、東京都での今週末不要不急の外出自粛が要請されました。

自店でも毎日体温を測って提出したり、もちろんマスクをしたり、接客するお客様が変わるごとに手を消毒するなど、できる対策を行っています。確かに来客が減少しているような感覚があったり、マスクやアルコールが全然買えなかったりという影響は確かに出ていますが、今のところそれ以上のことは起こっていません。

私は本当であれば、4月頭にフィッティングセミナーが東京で行われ、それに参加する予定だったんです。今回は岩崎弥太郎(坂本龍馬と関係があり、三菱財閥を設立)の旧邸宅庭園の近くのホテルに泊まることを楽しみにしていて、予約直前までいっていたので、非常に残念ではありましたが、自分の判断でセミナーへの参加を自粛しました。

…ということで、本当なら今頃はフィッティングセミナーに参加するために練習しているはずなのです。ですからここは自主練習を行うのが良いと思い、今日はフィッティングの自主練習を行いました。

1 ヤットコの握り方
2 フロント反り角調製
3 テンプル形状調製

今日はこの3つの項目について練習しました。

セミナーに参加していると、フィッティングというのは本当にたくさんのことを考えなくてはいけなくて、そして考えたことを実現させる技術が必要で、その技術をお客様の頭の形に合わせて使いこなせなくては意味を為さないということを思い知らされます。

残念ですが私はここで一つ一つの項目について皆さんに説明できるほどの技量はありません。
ですが、2のフロント反り角調製については〇〇流だからということではなく、眼鏡屋であれば誰でも1度は気にしたことがあるはずですので、これは少し触れたいと思います。

『眼鏡の調製は真ん中から始める』これは皆さん聞いたことがあるんではないでしょうか。
私も、眼鏡業界に入った直後に当時の上司に教わりました。

これはセミナーでも言われました。
真ん中、つまりブリッジ部分、つまりフロント反り角から調製を行いましょうということなんですね。

大体の場合、入荷してきたときのフレームのフロント反り角は、こんな感じですよね。

フレームが違いますが、正しいフロント反り角は以下の画像です。

これはやってみると実は思った以上に重要で、例えば「キツイ」と言っているお客様に対して、フロント反り角のチェックをせずにテンプル角の方を先にやってしまって、その後にフロント反り角の方に気付くと、今度はさっき開いたテンプル角を戻すという、意味のわからない作業を行うことになります。

もっと言うと、プレフィッティングの段階でお客様に一度かけてもらって、キツイと思ったフレームが、実は全然キツくなかったということも起こり得ます。

さらに言うと、他の箇所は「きつい」「ゆるい」などのかかり心地に関する部分ですが、フロント反り角はそればかりではなく見え方にも直結します。

ですので、フロント反り角は調製の1丁目1番地、必ず最初に確認すべきということですね。