先日、ハイカーブフレームをお持ち込みで、偏光レンズでのレンズ交換というご注文をいただきました。
このときに気をつけなくてはいけないのが、フレームカーブとレンズカーブとレンズ径です。(画像はイメージです。大体このようなカーブとレンズサイズとお考え下さい)
このくらいのフレームになってしまうと、PDが64以上あったとしても偏心しないと径が足りなくなったりするケースが出てきますので、注意が必要です。
ご注文をお受けする際には、もともとのレンズカーブもそうですが、特にフレームカーブに注意する必要があります。
レンズカーブを見てみると、8カーブくらいです。
フレームカーブは6カーブくらいです。
この場合、お受けするレンズは6カーブか、4カーブくらいでお受けしておけばまず問題無く入るはずです(径が足りるかはまた別の話ですが)。
今回の度数はR:S-2.75 L:S-1.50でした。
私たちが通常取り扱っているレンズは球面レンズが大体5カーブ、非球面レンズが3カーブくらいですので、これも覚えておくと役に立ちます。
今回は画像のように6カーブくらいでしたので、球面レンズでお受けすれば5カーブくらいですから、まず問題無く加工できるはずなんです。
ところが、入荷してきたレンズを見てみると…
私は目を見はりました。
まっ平らなのです。
発注データやレンズの袋を見ても間違いありません。
このレンズは球面レンズなのです。
画像は同度数の非球面レンズとの比較です。
無色透明のレンズは非球面レンズ、色が付いている方が球面レンズです。
いや、球面にしては平らなんですよね…。
私のイメージとあまりに違う球面レンズの姿に「これは本当に球面レンズなのですか」と、私は自分が食べているものを人に訊ねるような気持ちでメーカーさんに確認してみました。
すると、メーカーさんの回答は意外なものでした。
S-1.50のレンズを注文すると、通常は4カーブくらいで製作されるのだそうです。
そう、それこそが球面レンズです。(カーブはメーカーによって多少の違いがありますので、参考程度にお聞きください)
今回問題だったのはS-2.75との組み合わせだというのです。
S-2.75の球面レンズは球面レンズにも関わらず、2カーブで製作されるということでした。なんだってや…!
落ち着いていられない私は「では…では、非球面レンズではカーブはどうなるのですか?」「非球面レンズで偏光レンズは御社の商品としてはお取り扱いがございません」ああそうですか…。
そして驚いたことに左右でカーブが違った場合、カーブは浅い方に合わせて製作されるのだそうです。
今回はS-2.75が2カーブ、S-1.50が4カーブでしたので、カーブの浅い方、S-2.75の2カーブの方に合わせて製作されたということなんですね。
ですからやはり、カーブが必要なときにはカーブレンズを選択しなくてはならないということです。