調節力。これを無視しては視力測定はできません。
今回はこの調節力についてお話します。
眼が調節をしないで物をハッキリ見ることができる点を遠点と言います。
正視眼の遠点は無限遠方です。
ですから、山だろうが星だろうが、どんなに遠くにあるものでも正視眼ならハッキリと見ることができるわけです。人間の眼ってスゴイですね。
一般的には75歳のときには調節力が0Dと言われていますので、それ以上の年齢の方や、調節機能に異常がある方を除いては、多くの方が調節できますから、遠点より近くにもピントが合うわけです。
そして調節をフルパワーで行った場合の調節の量を「調節力」と言います。
そのとき、つまり調節力を目一杯使ったときにピントの合っている点を近点と言います。
調節力は幼小期は大きく、年齢とともに小さくなります。
これは、年齢を重ねることによって水晶体の弾力性が少なくなって膨らみにくくなってくるからです。
そして、40歳を越えるころから近くの細かいものが見にくくなりますが、これが老視です。現在の私は、確かに多少見にくいことがあります。でも、そこまでではないです。
調節力はディオプトリーで表します。
正視の場合は近点距離の逆数をとります。
例えば近点が眼前20cmなら、
1/0.2(m)=5
となりますから、この人の調節力は5Dです。
調節力を求める公式を
調節力(D)=100/近点距離(fcm)
とする書籍もありますが、単位をmにするか、cmにするかという違いだけですので、
わかりやすいほうで覚えてください(^_^)